物の動きのイメージ 〜はじめに〜

前章では物に働く力について勉強しました。
これで力のイメージは十分に育ったと思います。
この章では物に力が働いている時に、物がどのように動くかについてイメージを育てようと思います。
力学というのは物の動き方に関する学問なので、物がどのように動くかが分かったとしたら、それは力学が分かったということなのです。


では、前章でしたように、はじめに事実を事実として確認して行きたいと思います。
まずは時間と場所という考え方について確認していきます。
これから物の運動についてのイメージを育てていくためには、物がいつ、どこにあったのか、を考えていかないといけなくなってきます。
それを考えるのには、時間と場所という考え方が必要になるのです。

時間と場所という概念は、日常生活を送る上でもとても大切なものだと思います。
待ち合わせの約束などでは、どこにいつ集まるかが重要ですね。
集まる時間と場所を決めます。
このように、時間と場所という考え方はとてもなじみ深いものだと思います。

確認しないといけないのは、時間と場所というものが、確かにある、ということです。
今が何時かは、時計を見れば分かります。
ストップウォッチを使えば、好きな間隔で時間を測ることができますね。
1分という時間の間隔を測りたかったら、測り始めたい時にストップウォッチを動かし始めて、1分経つまで待てばいいのです。
確かに、それで1分という時間の間隔を測ることができます。
また、アナログかデジタルかで違いますが、ストップウォッチや時計の針や表示で時間が測られる様子を眺めれば、実際に時間が流れていく様子が分かります。

このようにわざわざ自分で測らなくても、時間は常に流れていますね。
日常感じる、後や先の感覚は、時計を使わなくても時間が過ぎているのが分かるから得られる感覚です。
このように、確かに時間というものはあって、何もしなくても自然と流れているものだと認めてください。

時間が確かに流れているということはいいと思いますが、それを測るための単位についても触れておきます。
時間を測るのには単位が必要ですね。
日常生活においても、様々な時間の単位を使うと思います。
1秒、1分、1時間、1日、1週間、などです。
時間の長さというのは単位があって始めて意味を持つものです。
ただ、1だけの時間、と言っても意味がありません。
何か基準になる時間の長さというのを決めて、その何倍の長さの時間なのか、に意味があるのです。
時間をきっちり数えるということは日常生活を送る上でも重要ですから、十分分かっているとは思いますが、一応最初に確認しておきます。

また、場所という考え方についても確認します。
日常の感覚では、なにかがどこかに置いてあるとき、そのどこかのことを、その物の置いてある場所だと言います。
身の回りには、いろいろな物があります。
それら一つ一つに、その物が置いてある場所というものを考えることができますね。

物がいろいろな場所にある、というのはいいと思います。
そうすると、物と物の間の距離というものを考えることができるようになります。
つまり、物と物がどれだけ離れているか、です。

2つの物がおいてあるなら、その間の距離をものさしで測ることができますね。
10cmとか、20cmとか、具体的な数字で距離が測れます。
やはり距離も何か基準を決めて、その何倍離れているか、で測ります。
ですが、やはりしばらくは、感覚的な遠い、近いからくる距離感をもっていてば大丈夫です。


それでは、これから物の運動のイメージを持つのに必要な法則を確認していきます。
まずは物は動くということを確認します。

物は押したり引っ張ったりしたら動きます。
それは当たり前すぎる話ですね。
どういう時にどう動くかは置いておいて、動くか動かないかと言ったら動きますね。
物が動くという事は当然の事として認めてください。

物が動くというのは当然なのですが、物が動くというのは、ある速度で動くのだということを確認します。
物が動く様子を少しよく観察してみましょう。
何か物を手に持って、それを動かしてみてください。
例えば右から左に。
もちろん物は動かせば動きます。
今の場合、始め右にあったものが左に動きます。
当たり前です。

それは実際に目に見えるから分かりやすいとは思います。
ですが、ここではその様子をもう少し詳しく見てみます。
今の運動は手に持った物が右から左に動く、という運動です。
しかし、なぜ、物は動いて見えたのでしょうか。
ここで、さっき確認した、時間と場所の考え方が出てきます。
つまり、物が動いて見えたのは、時間が進むのに従って物のある場所が変わったからです。
あなたが物を右から左に動かしている間にももちろん時間は流れています。
さっき確認しました。
そして、当然、右側にあった物が左側に動いたのですから、最初と比べて物のある場所も変わっています。
なんとなくの感覚でも分かると思いますが、詳しく測りたいと思えば、動かす前に最初にあった場所を覚えておいて、今ある場所との間の距離をものさしで測ることができます。
そうすれば、確かに物のある場所が変わっていることが分かります。

この、時間に伴って場所が変わるという現象を、物がある速度で動いているというのです。
速度というのはこのように、物の動きの様子を表現するものです。
それは詳しく調べるには、時計とものさしを使って物がいつどこにあったのかを調べる必要があります。
ですが、なんとなくの感覚でも、時間に伴って物がある場所が変われば、速い遅いの速度を持って物が動いているのが分かりますね。
このように、速度というものは確かにあります。
速度の存在を認めてください。

物は様々な動き方をしますが、その動き方には速い動きや遅い動きなどがあります。
速い、遅いというのは単にどれくらいの速さで動いているかということで、動いている方向のことは考えません。
どの向きに動いていても速さや遅さの感覚には違いはありませんね。
それに対して速度というのは、時間が流れるに従って物の場所がどのように変わるか、のことなので物の動く方向が違うと、それは違う速度ということになります。
例えば、右から左に動くのと、左から右に動くのでは、運動の様子は間逆です。
なので、速度も違います。
けど、同じ幅を同じ時間で動いたなら、動く速さは同じです。
速度というのは動く向きも含んで言っているのに対し、速さというのは、運動の激しさのことでどの向きに動いているのかは気にしないというのは、単なる言葉の使い方の約束として覚えておいてください。


次に確認しておきたいのは、物は速度の方向に動くということです。
速度というのは物が動こうとしている方向のことです。
なので、物が速度の方向に動くというのは、当たり前と言ったら当たり前なのですが、それを実際に自分の手で確かめておきましょう。

なんでもいいので、物を机などの平坦な物の上に置いて見てください。
それに手で右から左に向いた力をかけてみてください。
十分に強い力で押せば、その物は左向きに動き出します。
前章でさんざんやりました。

ある程度の速度になったところで手を離しても物は机の上を滑っていきますね。
手を離した直後に働いている力は机の表面からの摩擦力や抗力などの力が働いているだけですね。
それは前章でさんざんやりました。
できるだけ正確にその物に働いている力を数え上げて、それらを合成したら、もはや左向きの力が働いていないことが分かると思います。
それでも少しの間は物は左に動き続けますね。
力はもはや左向きには働いていないのですが、物は左に動き続けています。
これは、物は力が働いている方向に動くのではなく、速度の方向に動くためです。

他にもいろいろな方向に物を手で動かしてみてください。
ある程度の速さになったら、手を離しても物は動き続けます。
それは物が速度を持ったからです。
このように、物は速度の方向に動きます。
これは当たり前のこととして認めてください。

普段は物に力をかけて、押したり引っ張ったりしたときに物が動くので、なんとなく物は力が働いている方向に動くと思うかもしれませんがそうではありません。
力が働くと物は動き出すのです。
動き出した後に、どの方向に動くかは力とは直接は関係ないのです。
物は速度の方向に動きます。
それをよく観察して確認しておいてください。

このように物は速度の方向に動きます。
それはいいのですが、その様子を分かりやすく図に描けたら便利です。
そのためには、力を図に描くのに矢印を使ったように、矢印を使います。
矢印を使って、物が動いている方向を図に描くのです。

物の速度を矢印で表している

上の図では速度を矢印で図に描いています。
矢印の矢の方向が物が動いている方向、矢印の長さが物の動きの速さです。
矢印が長ければ長いほど速い速度を表しているということになります。

下のアプレットではボールが左右に動く運動を図に描いています。
右に動いて折り返して左に動いてまた折り返して、という左右にゆらゆら揺れる運動を繰り返します。
その運動の速度を矢印によって図に描いています。
物が動いている方向に、矢印の矢の向きが向いているのをよく見てください。
また、物が速く動いているときは長い矢印、ゆっくり動いているときは短い矢印で速度を表すということも、よく見てください。


startと書かれたボタンを押したら、ボールが動き出します。
resetと書かれたボタンを押したら、ボールの動きが止まって、始めの位置に戻ります。
画面内を1回クリックしたら速度が緑色の矢印で画面内に描かれるようになります。

このように速度というものは確かにあって、それを図に描くことができます。
速度というのは物の動いている向きのことです。
逆に言えば速度の方向に物は動くのです。
つまり、速度が先に分かっていれば物の動く方向が分かります。
物は速度の方向に動きます。

下のアプレットでは速度が図に描かれています。
それでは、次の瞬間にこの物がどちら向きに動き出すのか予測してみてください。


画面をクリックするとボールが動き出します。


このように、速度の方向に物が動くというのはいいと思います。
それでは力はいったい何をするのか、というと、物の速度を変えるのです。
これが物の運動のイメージを作るのに必要な法則の最後の一つです。

止まっている物に力が働いたら物は動き出すのでした。
止まっている物が動き出したのなら、速度が変わっています。
つまり、力が働くと速度が変わるのです。
どうかわるかはこれから勉強するとして、とにかく変わります。
それを今から実際に確認していきます。

例えば、止まっている物を押したらその物は動き出します。
最初は動いていない状態から、動き出すわけなので速度が変わっています。
これは物に力が働いたためです。
なんでもいいので、物を押して動かして見てください。
それは始めは止まっていたのに、押すことによって動き出し、ある速度で動くようになります。
止まっているというのは、速度を持っていないということです。
速度を持っていない状態から速度を持っている状態になるので、速度が変わっています。
これは力が働いたためです。

他にも、物が床の上を滑っていると、その動きはだんだん遅くなって最後には止まります。
それは床から働く摩擦力のためでしたね。
始めは動いていたので、ある速度を持っています。
ですが、それがだんだん遅くなって止まってしまいます。
これは、摩擦力が速度をどんどん小さくしているためです。
だんだん小さくなっているのですから速度が変わっています。
このように、物に力が働くと速度が変わります。


−−以下削除予定−−
逆に、物が止まって見えるときは、時間が進んでいるのに物の場所が変わらないときです。
ずっと同じ場所にあるから、止まって見えるわけです。
このように、物の動く様子を調べるということは、時間が進むに従って、その物がある場所がどう変わるかを調べることなのです。

物が動くのはいいとして、その動いている様子を眺めてください。
そうすると、物は動いていても、その物は常にどこかにはあるということが分かると思います。
これも当たり前すぎて、逆になんでそんなことを改めて言うのか分からないかもしれません。
どんな動き方をしていてもいいですが、とにかく物はある時ある場所にあるのです。
同時に違う場所にあったり、ある瞬間に消えて、その後の違う瞬間に突然現れたりしません。


これは当たり前を通り越して、そうじゃない場合を想像できないかもしれません。
物を持って動かしているうちに突然違う場所にワープしたりなんて、するはずありません。
日常の感覚ではそれは正しいのですが、実は電子の運動を考えたりすると、それが成り立たなくなってきます。
そういう話は量子力学という力学を勉強すれば、分かるようになります。


ここで言っているある時、ある場所というのがいつ、どこなのかをはっきりさせたい時は時計とものさしを使います。
時間は時計で測り、場所はものさしで測ることができます。
時計やものさしを使って測れば、時間や場所は正確に測ることができますね。
ですが、ひとまずそれは考えないでおきます。
とりあえず慣れるまでは感覚的な時間の前後と、この辺りにあるという場所の感覚を持っていれば十分です。


では、物が動くということについてもう少し詳しく考えてみましょう。
物は常にどこかにはあるのでした。
それは逆に言えばいつどこにあったのか調べられるということです。

さて、物が動くという事は、時間が進むに従ってその物がある場所が変わるということでした。
今、あなたがあなたの目の前で手で動かしている物が動いて見えるのは、もちろん時間が経つに従って、その物のある場所が変わっているからです。
左右に振ったり、ぐるぐる回したり、規則的でないぐちゃぐちゃな動かし方だったり、どんな動き方でもいいですが、とにかく同じ場所に留まっていることなく、場所が変わり続けているから動いているように見えるわけです。

さて、あなたは今、目の前で物を動かしています。
その物は動いているので、そのある場所は常に変わっています。
変わっているのはいいのですが、その物がある時間にどこにあったかはどうにかすれば調べられる情報です。
例えばあなたが物を動かしている様子をビデオカメラで撮影して、再生時間とその物がどこにあるかを照らし合わせれば、いつどこにあったのかが分かります。
いくらビデオカメラでも、1秒間に何コマかでしか映像を記録できないので、それを越える情報は得られないですが、近似的な考え方をして、すべての瞬間ではなく、ある特別な瞬間にどこにあったかは分かります。
未来の技術では、連続的にすべての瞬間の位置を記録する記録装置が作られるかもしれません。
それが原理的に不可能かもしれないということは置いておいて、とりあえず今のうちはできると思っておきましょう。

そうなると、ある時間にある場所にあった物が、その後の時間にどこにあるかが、完全に分かります。
それは、物がある時間、ある場所にあったとして、その1秒後、2秒後、3秒後、3.141592秒後にどこにあるのか分かる、という事です。
どこにあるのかが分かるという事は、始めと比べてどれくらい動いたかが分かるという事です。

例えば手で物を持って、右から左へと動かしたとします。
始めは右にあった物が、だんだんと左に動いてきます。
あなたが動かしているのだから当然です。
そして、気が向いたところで止めます。
その動きをよく見てください。
始め右にあった物が左に動くまでの間に、その物がどこを通ってきたのかは、実際にあなたの目で見て、分かる情報です。
すくなくとも、どこかは通ってきたというのは分かりますね。 それがどこかは、目で見ればだいたい分かりますし、精密な機械で測れば、かなり厳密に調べることができるはずです。

そして時間は何もしなくても勝手に流れています。
時計を使えばどれくらい時間が経ったのか、正確に測ることができます。
なので、さっきの情報と照らし合わせて、あなたが右から左に動かした物がいつどこにあったかが分かります。

いつ、どこにあったのか、が分かったら、その物の動く速さを計算することができます。
速さというのは、物の動き方の激しさを表すもので、ある時間の間にどれだけ動いたかという事です。
今、動いている物がいつ、どこにあったのかは分かるのですから、1秒とか0.1秒とかごとに、その物がどこにあったのか調べることができます。
同じ1秒の間に、2倍の距離進んでいれば、動き方が激しいわけですから、その分速いというわけです。

この時に、どれくらいの時間ごとの場所を考えるかによって、数字の上の速さは違ってきます。
できるだけ短い時間の間隔で速さを計算した方が、実際の物の動きの様子を正しく表すことができます。
ですが、日常の感覚で言う速さというのは、見た感じで、目で追いにくいか、追いやすいかの違いから来ます。
それは、自分で知覚できる最大限の時間の間隔の間に、どれだけその物が動いたか、ということです。

例えば目の前に物があったとして、それが目にも止まらぬ速さで地球を一周してきて、始めとちょっとずれた場所に動いたとしても、見た目にはちょっとしか動いていないように感じるはずです。
目で見る感覚がどれくらい正確かは知らないですが、例えば0.001秒ぐらいの間隔で物の動きを感じれるとしたら、0.0001秒で地球を一周してきても、それは目には見えないで、ちょっとしか動いていないように感じるはずです。
もし正確な機械を使って0.0005秒後の場所を測ったとしたら、その物は地球の裏側にあると分かるはずなのですが。

これからしばらくは、感覚的な話しかしないので、日常的な物が動いている様子の感覚から速い、遅いと言っておきます。
それで特に不都合も無いと思います。
ですが、その時に実際に行われているのは、このような事だと思っておいてください。


さて、これで速さという概念が分かったと思います。
物がある時にどこにあったのかを調べ上げ、動く速さを決めることができます。
そして速さには物の動きの激しさによって速い遅いの違いがあります。

ところで物の動きにはどちらに動くかという、動く方向も重要な要素になります。
力の時と同じです。
ただ走れと言われてもどちらに走ればいいのか分からないと、困りますね。

なので、物の動いている方向とその速さを一緒にした、速度という概念があります。
ただ、秒速1mで動いている、というのではそれは速さです。
秒速1mでどの方向に向かって動いているのかは分かりません。
もしくは、どの方向に向かって動いていてもよくて、その速さで動いていることが重要な時は、あえて速度は考えないで速さを考えます。
それに対して、どの方向に動いているかも重要な時は、秒速1mで右に動いている、のように方向も一緒にして速度を考えます。

例えば普通の道路では車は時速60km以上の速さで走るとスピード違反です。
この場合はどちらの方向に向かって走っていても関係なくて、時速60kmという速さが問題なのですから速度を考えます。
一方、例えば映画の撮影や劇などで誰かに自分の思うように歩いて欲しい時は、どれくらいの速さで歩くのか、どの方向に歩くのかが重要になります。
そういう時にいちいち、時速3kmで北北東の速度で歩いてくれ、なんて言いませんが、同じ速さで歩くにしても右に歩いているか左に歩いているかは、たどり着く場所が違うので2つの違った運動です。
動いている速さは同じですが、方向が違うので速度が違うのです。

日常生活では速さも速度も別に同じような意味で使うかもしれません。
しかし、これは物理においては完全に違った意味を持っています。
それはただ、そういう意味になるように使おうと決めて使っているだけで、日本語の意味の成り立ちとかは関係がありません。
別に速さと方向を合わせてベロシティと言う、と決めて使ってもいいのです。
ちなみにベロシティというのは英語で速度のことです。
これは単なる言い方の約束なので、深く考えずに覚えて使ってください。


さて、ここまでて速さと速度という概念が分かったと思います。
ところで、前章では力について学びました。
物に力が働くと、その形や動き方が変わるのでした。
形の方は置いておいて、動き方が変わるというのは、どういうことでしょう。
動き方が変わるというのは、止まっている物が突然動き出したり、ある速さで動いていた物がもっと速く動くようになったりすることです。
つまり、速度が変わるということです。
力が物に働くと速度が変わるのです。

例えば重い荷台なんかを手で押す場合、止まっているところから手で押して力をかけるとゆっくりと動き出します
押し続ければどんどん速くなります
ある程度以上の速さになると、自分も走って荷台に追いつかないといけなくなるので押しにくくなりますが、もしそのまま押せたらどんどん速くなるはずです。
このように、止まっている物に力が働くと、物はその力の方向に向かって動くわけです。

逆に動いている重い荷台を手で止める場合は動いている方向とは逆向きに力をかけて止めないといけません。
今まで押していたなら、引っ張らなくてはいけませんね。
荷台が動いている方向とは逆向きに力をかけているので、物の動きは少しずつゆっくりになっていきます。
このように力は物の速度を変えます。

簡単にまとめると、止まっている物に力をかけると力の方向に動き始め、動いている物に力をかける時は、動いている方向と同じ方向に力をかけたら速くなって、逆なら遅くなる、ということです。
この章ではこのことを詳しく勉強して、物の動きのイメージを作ります。

これが物の動き方の基礎になります。
残る問題は、どれくらいの力が働いた時に、どういう風に速度が変わるのかです。
これが分かれば、力が働くたびに速度がどう変わるのかが分かるのですから、物の動き方が完全に分かることになります。

しかし、ここではそこまでは考えないでおきます。
ここで覚えて欲しいのは、力が物に働くと、その力のかかっている方向に速度が生まれるということです。
それだけで物の動きのイメージを作るには十分です。
要するに押したら押した方向に動くということです。
言い方は少し難しいかもしれませんが、考えてみれば当たり前ですね。
<!−−ここまで−−>


さて、ここでは物の動きのイメージを勉強する前に前提となる当たり前の事実を確認しました。
それは次の3つです。

時間と場所という概念がある。
速度というものがあって、物は速度の方向に動く。
物に力が働くと、物の速度が変わる。

あとでこれらを数字で表せば、ある時どこにあったかが分かれば、その後どこにあるのかが完全に予測できるようになるのですが、今のところは大体のイメージだけつかめれば十分です。
これらの事実を元にして、物の動きのイメージについて勉強を始めましょう。

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